特許検索

特許検索を絞り込むには?~特許分類の使い方

えがちゃん

以前、J-PlatPatで特許を絞り込む方法をご紹介しましたが、その他に、”特許分類”を使う方法があります。

検索結果が多過ぎるとき

例えば、「マスク」というキーワードで簡易検索すると、2520件もヒットします。(自動絞り込み機能で3000件以下に絞り込まれた後なので、実際にはもっと多い。)

実は、この2520件の「マスク」特許の中には、いろいろな「マスク」が含まれます。例えば、コロナ禍以降に流行にもなった「衛生用マスク」が挙げられます。

一方、半導体の製造に使われる技術にも「マスク」と呼ばれるものがあります。この2520件には、「衛星用マスク」と「半導体用マスク」、どちらも含まれています。

もし、「衛生用マスク」を目的に特許検索した場合、「半導体用マスク」は要らない情報(いわゆる”ノイズ”)になります。

そこで、「衛生用マスク」だけをピックアップしたいところです。しかし、検索ワードとして「衛生用マスク」と入力してしまうと、「抗菌マスク」「医療用マスク」などが漏れてしまいます。

2520件を1件ずつチェックして仕分ける手もありますが、なかなか大変な作業です。筆者のスキルだと、きっちり読み込んで50件/日、斜め読みしても200~300件/日が限界で、1~2ヶ月は簡単に掛かってしまいます。

特許分類とは?

そんなとき、強い味方となってくれるのが、「特許分類FI」で絞り込む機能です。

J-PlatPatの検索結果一覧には、「FI別」という欄があります。このFIは「特許分類」のひとつで、その特許が属する技術分野を示すタグのようなもの。ひとつの特許に複数のFIが付与されることもあります。

しかしながら、「A41」や「H01」などの記号で表現されており、それがどんな技術分野なのか、専門家でないと一見して分からないですね。

そこで、検索結果一覧にある「分類コードランキング」というボタンをクリックします。

すると、「FI別」で示された特許分類の詳細が、別窓で表示されます。ここには、そのFIがどのような内容か、詳しく説明されています。

これを見ると、衛生用マスク(赤枠)と、半導体用マスク(青枠)は、それぞれ異なるFIであることが分かります。

※ちなみに、この分類コードランキングでは「A41D13」など6桁表示ですが、検索結果一覧では「A41」など3桁表示です。分類コードランキングの方がより細かい分類を表示しています。

特許分類で絞り込むには?

ここで、元の検索結果一覧に戻って、ヒットした特許リストを見ると、実際、衛生用マスク(赤枠)と半導体用マスク(青枠)が混在していることが分かります。

そこで、「衛生用マスク」だけを見たい場合、「FI別」から「A41」をクリックすると、衛生用マスク(赤枠)だけに絞り込まれます。

この特許分類をキーワードと組合わせて絞り込む方法は、特許検索の専門家でも多用している手法です。特許分類は記号で馴染みづらいかも知れませんが、慣れるととても便利なのでお薦めですよ。

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筆者の紹介
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「ゆめ知財」の主宰者
弁理士&知財経営コンサルタント。30年余りのメーカー勤務を経て、フリーランスとして活動中。知財だけでなく、会社生活、産学連携、中小支援、地方創生、森林活用など、色々なことをカフェ気分で気軽に語り合いましょう!
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