おもしろ特許

おもしろ特許~動作が自然なアンドロイド

以前に示した「アンドロイド」の特許リストの内、今回は、株式会社国際電気通信基礎技術研究所、略称「ATR」による発明を紹介。

NTT、KDDI始め111社の出資により設立されている、情報通信関連分野の研究に特化した会社です。研究成果を特許としてライセンスする他、自らもベンチャー企業を設立し、各種事業を行っています。

先に触れたドクター中松の発明では、発声と動作の連動を意識したものでしたが、ATRでは、発声と動作の連動から、如何に不自然さを無くするか、に注目しています。

例えば、発声と唇の動きのタイミング調整、笑い声と表情の連動、発声に応じた全身のジェスチャーの連動、といったことにつき、音声の特徴に応じて動作のタイミング等を調整するアルゴリズムを組んで工夫しています。

いずれも、大阪大学の石黒浩教授が共同発明者となっています。石黒教授を模したアンドロイドが有名ですが、そちらにも応用されているかと推察します。

また、いずれの発明も、人間による遠隔操作が前提となっているようです。権利範囲(クレーム)には必ずしも遠隔操作が記載されている訳ではありませんが、明細書の詳細な説明は、遠隔操作が前提で書かれています。

アンドロイドと言えば、自発的に判断して動作する人型ロボット的なものを期待するのですが、自発的な判断はどちらかと言えばAI分野の仕事で、アンドロイドの動作自体はIoT分野の仕事、ということのようです。しかし、いずれは両領域が融合して、”本物の人間”に近いアンドロイドが生まれるのも、そう遠くないかも知れませんね。

お読みいただきまして、誠にありがとうございました!

 

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