特許動向

Fタームで見る特許動向~「植物の保護」(テーマコード:2B024)

テーマ別の特許動向を、Fタームの5桁で構成されるテーマコード毎に俯瞰する試みをしています。

今回は、テーマコード:2B024植物の保護」。

2013年以降の約10年間弱に出願された特許及び実用新案が対象。J-PlatPatにて890件がヒットしました。

頻出キーワード

ユーザーローカル社のサイト「AIテキストマイニング」を利用して、発明の名称および要約頻出キーワードをクラウド表示したものです(下図の内、最初の図が発明の名称、次の図が要約)。名詞、動詞、形容詞は色分けされています。

「植物の保護」というテーマから、フィルムやシートによって被覆(カバー)することに関連するキーワードが主になっているように見受けられます。実際、野菜や果物、またはそれを育成する土壌を、直射日光、乾燥、害虫などから保護する機能を持つ「マルチ(マルチング)シート」と呼ばれる技術に関する出願が多くみられます。

出願件数推移

出願件数の出願年毎の推移です。2020年出願分は全て公開されているはずなので、それ以前の経変変化は確定です。

全体としては、明らかに減少傾向にある技術分野と言えます。2016年のピークも、デンカが防草剤に関する出願を集中的に行っている影響で、特異的な事情によるものと言えます。

出願件数ランキング

三菱ケミカル株式会社は、誰もが知る大手総合化学メーカー。本テーマに関するフィルムやシートも多く扱っております。ちなみに、2017年に三菱化学・三菱樹脂・三菱レイヨンが合併しており、特許出願人の名称としては旧社名が残っています(本動向分析では統合済)。

デンカ株式会社は、旧・電気化学工業と呼ばれていた、こちらも大手総合化学メーカー。歴史的な経緯から、本テーマに関する肥料等の無機化学製品に強い会社です。

大日本印刷株式会社は、大手印刷技術メーカーで、最近では印刷技術から派生した情報メディアや半導体プリンティング技術など、応用分野への展開が目立ちます。本テーマに関しては、これも印刷から派生した容器や包装資材に関する技術を保有しています。

出願人×キーワード相関

出願件数上位である三菱ケミカル大日本印刷の2社について、要約をテキストマイニングして比較したものです。

光や温度から保護するフィルムといった基本技術は類似と言えますが、三菱ケミカルでは生分解、大日本印刷では貫通・挿通のキーワードが独自と見えます。

ピックアップ(1)~農業用シート

以下、筆者の独断と偏見で2件をピックアップ。まずは、大日本印刷による農業用シート。

これは、野菜や果樹を栽培する土壌を保護するシートに、多数の穴を設けることで、通水性を高めることを目的としています。穴を設けると強度が下がることが問題ですが、それを積層シートにすることで補強しています。

ピックアップ(2)~農業用ロボット

次は、SEtech社による農業用ロボット装置です。

株式会社SEtechは、神奈川県藤沢市にある研究開発型のベンチャー企業で、ロボット技術が主だと思われますが、コロナ対策用メガホンなど、ユニークな発明も積極的に行っています。

本件は、農薬散布、散水、フィルム等の農業資材の敷設など、ロボットをレールで移動させながら順次作業するという内容になっています。SEtech社のサイトを見ると「農地に足を踏み入れない」がコンセプトのようで、ロボットによる農業の自動化を目指した発明と言えます。

お読みいただきまして、誠にありがとうございました!

 

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