成長する技術分野~「機械工学;照明;加熱;武器;爆破」より(国際特許分類セクションF)
えがちゃん
知財のお悩み相談「ゆめ知財」
前回ご紹介したThe Lensを利用して、過去10年程度の期間内で成長している技術分野を、マクロに見ていきたいと思います。
使用する技術分類は国際特許分類(IPC)、その中でもクラス(上位3桁)をひとつの母集団とします。
成長しているか否かは、単純に特許出願件数が増えているか否かで判断することにします。対象とするのは特許公開公報及び特許登録公報の2種類とし、実用新案など限定された権利に関する公報は除きます。
まずは、セクションA「生活必需品」より。青色の折れ線(出願件数)にだけ注目して、橙色(登録件数)と赤色(公開件数)は無視してください。
その結果、伸びていると見受けられるクラスは以下4つでした。
・クラスA22「屠殺;肉処理;家禽または魚の処理」
・クラスA24「たばこ;葉巻たばこ;紙巻たばこ;擬似喫煙具;喫煙具」
・クラスA41「衣類」
・クラスA62「人命救助;消防」
本来、さらにサブクラス、グループ、サブグループまで深掘りして、具体的にどの技術が伸びているかを見たいところですが、まずはセクション毎に、ざっくりマクロに見ていきたいと思います。
また、国別(管轄官庁別)に見ると、技術分野にもよりますが、中国の出願数が突出しているので、これを分けて見る必要もあるかと思われます。
なお、グラフでは、公開公報と登録公報の件数が併せて表示されていますが、成長しているか否かを判断するには、出願件数に着目するのが妥当と考えられます。
以上のように、上記のような分析は、ちょっと粗過ぎる嫌いがあるのですが、ここではまず、大まかな状況を把握しようという方針で、セクションHまでひと通り続けてみたいと思います。
次回はセクションB「処理操作;運輸」を見てみます。