いまや誰もが知る「QRコード」。株式会社デンソーが開発したことは、割と有名かと思われます。
これは、オープン&クローズ戦略の”優等生”として、いろんなところで取り上げられているので、その詳細に触れてボロが出る(?)のは避け、ここではQRコードに関する特許について。
QRコードの特許
QRコードの特許は、「二次元コード」というタイトルで特許になっています。
基本特許と思われる特許は、1994年3月14日に出願(デンソーと豊田中央研究所の共同出願)、1999年6月11に特許第特許2938338号として登録。
出願から20年経過しているので、特許はすでに切れています。そして、そのクレーム(請求の範囲)は、以下のようになっています。
割と難解ですが、要するに、二次元コードの大きさが角度が変わっても、どんな距離や方向からでもエラー無く読み取れるという、画期的なデザインの二次元コードです。
モノづくりをしているメーカー勤めの筆者としては、こんなのが特許になるのかと、少々驚いた記憶があります。
QRコードの読取装置や生成装置の特許群
それを含め、QRコードに関する特許は、簡単に調べたところで約60件。上記のようなQRコードそのものの特許もありますが、QRコードの読取装置や生成装置に関する特許も多く存在します。
この、QRコード、読取装置、生成装置という、カテゴリが異なる各特許をどのようにして利用するか。これが、オープン&クローズ戦略の鍵になるかと思われます。
簡単に言えば、QRコードそのものはオープンに、読取装置や生成装置はクローズに、といったことになりますが、詳しくはまたの機会に。